ボトルメールの歴史、宇宙探査機への応用

ボトルメールの歴史、宇宙探査機への応用
「ボトルメール」は瓶に封じて海や川などに流された手紙のことです。

英語では「message in a bottle」と表現するほうが一般的です。

日本語では「瓶詰めの手紙」「瓶入りの手紙」「漂流ビン」などと表現することが多いです。

「message in a bottle」
▲このボトル(はがきと挿入物のサンプル入り)は、アメリカ国立測地測量局が1959年に海流の流れを調査した海流瓶で、2013年に見つかりました。

「message in a bottle」
▲ボトルメールのイメージ
(普通は宛先・切手付の封筒等は無く、剥き出しの書簡です。)

ボトルメッセージの歴史は紀元前310年のギリシャの哲学者テオプラストスによる水流の研究まで遡ります。

また西暦1177年ごろの日本の平家物語巻二には、卒塔婆(そとうば)流の段があり、親への元気の便りと望郷の思いを詩にした句や名などを記した卒塔婆を海に流した記述があります。

16世紀、イングランドとアイルランドの女王エリザベス1世は、「Uncorker of Ocean Bottles(オーシャンボトルのコルク栓を抜く者)」という役職を創設し、それ以外の者が中を見た場合は機密(スパイの情報や艦隊の情報)に触れる可能性があるから死刑となる事があると宣言しました。

19世紀には、エドガー・アラン・ポーの「MS. Found in a Bottle」(1833年出版)やチャールズ・ディケンズの「A Message from the Sea」(1860年出版)などの文学作品によってボトルメッセージがブームになりました。

ボトルメールの要領で、宇宙探査機に宇宙人へのメッセージを託すこともあります。

惑星探査機パイオニア10号及びパイオニア11号には、人間の男女や太陽系、探査機などの概念図が描かれたメッセージボード(金属板)が搭載されています。

「message in a bottle」
▲パイオニア探査機の金属板

「message in a bottle」
▲パイオニア10号に取り付けられた金属板


▼国産のヒノキ間伐材で作られた木製のメッセージボードは、ホワイトボードのように描いて簡単に消すことができます。
メッセージボード

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▼木製品一覧
詳細はこちら https://bit.ly/3lPFBM4

参考文献(wikipedia);
テオプラストス(Theophrastus)
https://bit.ly/3pVn836
エリザベス1世(Elizabeth I)
https://bit.ly/3hQFcIG
平家物語
https://bit.ly/2LqWDUm
板塔婆(いたとうば)
https://bit.ly/2MzuwTi
パイオニア10号(Pioneer 10)
https://bit.ly/3oo97us
パイオニア11号(Pioneer 11)
https://bit.ly/38lbrfX
パイオニア探査機の金属板
https://bit.ly/399aN4r