「和紙」の様々な用途

「和紙」の様々な用途
「和紙(わし)」は、日本古来の紙で、欧米から伝わった洋紙(西洋紙)に対して日本製の紙のことを言います。

杉原紙
▲杉原紙

一般的な「和紙」の特長は「洋紙に比べて格段に繊維が長いため、薄くとも強靭で寿命が比較的長く、独特の風合いをもつ」と言われています。

木材パルプ原料から生産される「洋紙」と比較すると、原料が限られ、生産性も低いため、価格は高くなります。

伝統的な漉(す)き方では、独特な流し漉き技術を用いますが、現代の和紙(「和紙」風の風合いを持つ紙)は需要の多い障子紙や半紙を中心に、伝統的でない原料を使ったり、大量生産が可能な機械漉きの紙も多く、目視だけでは区別が難しい場合も多いです。

(伝統的な製法と異なる原料を用いたり、機械漉きの紙は、歴史的に耐久性や経年劣化に対する検証が不十分で、シミの発生や繊維の脆化などの欠点を持つ物も沢山あります。)

流し漉きの様子(越前和紙) 福井県越前市 卯立の工芸館にて
▲流し漉きの様子(越前和紙) 福井県越前市 卯立の工芸館にて

「和紙」は世界中の文化財の修復にも使われる一方、「1000年以上」とも言われる優れた保存性と、強靱で柔らかな特性を期待して、日本画用紙、木版画用紙等々、独特の用途を確立しつつあります。

日本の紙幣の素材、工芸品の材料・家具の部材・紙塩などの一部にも使用されています。

「和紙」と呼ばれる以前の江戸時代には、日本中で大量生産され、建具の他に着物や寝具にも使用されていました。

近年では、天然自然の素材として、インテリア向けの需要が高まったり、卒業証書をはじめ、様々な習い事のお免状用紙などにも使用されることもあります。

「和紙」の産地は全国に点在していますが、近年では日本古来の伝統的な製法による紙は、原料生産を含め生産者の減少による供給の減少が危惧されています。


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2枚の板ガラスの間に、和紙を挟み、熱をかけて
圧着させるので、もとの和紙とは全く異なる表情が浮かび上がってきます。
「和紙合わせガラス」ページはこちらから
「和紙合わせガラス」

参考文献(Wikipedia);
和紙
https://bit.ly/2OuMvZq

越前和紙
https://bit.ly/2v87EBF

杉原紙
https://bit.ly/31xvMKk