コーキングとシーリング

コーキングとシーリング
建築物において、気密性や防水性向上を目的として、隙間を目地材などで充填することを「コーキング」と言います。

その目地材であるパテなどをコーキング材(剤)・充填材または単に「コーキング」または「シーリング」と呼びます。

コーキング施工の例
▲コーキング施工の例

コーキング容器をセットしたコーキングガン
▲コーキング容器をセットしたコーキングガン

コーキング材にはシリコーン系、変成シリコーン系、ポリウレタン系などがあり、それぞれ異なる用途で使用されています。

事前にすべての成分を混合してある「1成分型(1液性)」と2液以上を混錬して使用する「多成分型(2液性など)」に分類されます。

ガラスの固定(グレイジング)に使われるシーリング材は「タイプG」、その他のものを「タイプF」と分けられています。

チャンネルに固定されたガラス

チャンネルに固定されたガラス
▲チャンネルに固定されたガラス

接着剤・接着用語では、シーリング材を「構造体の目地、間隙部分に充填して防水性、気密性などの機能を発揮させる材料」

油性コーキング材を「展色材(天然樹脂、合成樹脂、アルキド樹脂など)と鉱物質充填剤(炭酸カルシウムなど)を混合して製造したペースト状のシーリング材。相対変位の小さな目地のシールに使用される。」と区別しています。

通称では、あらかじめ形が決まっているものを「パッキン」や「ガスケット」と呼び、チューブ容器に入った専用の押出し機(コーキングガン)で施工する樹脂性の物を「コーキング材」、「シーリング材」という事が多いようです。

建築現場では「コーキング」と「シーリング」は同義語として使われる事が多く、職人の年代や会社などによっても「コーキング」か「シーリング」かは厳密に決まっていない状況です。

しかし、公共建築工事標準仕様書では第9章防水工事第6節でシーリングと規定されているため、設計図書・施工計画書などでは建築現場での呼称に関わらず「シーリング・シーリング工事」と規定されることが多く、厳密に規定されています。


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参考文献
Wikipedia;
コーキング(caulking)
https://bit.ly/2HAfOIO

シーリング(sealing)
https://bit.ly/2B9CJ8n

シリコーン(silicone)
https://bit.ly/2WCttmi