手鏡を見る美しきアイルランド女性(ジョーの肖像)

手鏡を見る美しきアイルランド女性(ジョーの肖像)
▼長いウェーブヘアーの女性が鏡をのぞいている絵があります。
女性が鏡をのぞいている絵


この絵は、19世紀のフランスの写実主義画家、ギュスターヴ・クールベが最も大切にした肖像画でした。

右手には手鏡を持ち、左手は髪をなでています。

肌は白く、頬は赤い。

少し疲れているようにも、考えに浸っているようにも見える彼女はジョアンナ・ヒファーナンというアイルランド女性で、「ジョー」という愛称で呼ばれていました。

彼女は、クールベの友人画家、ジェームズ・マクニール・ホイッスラーのモデルで、恋人でもありました。

貧しい移民の娘だった彼女も画家でしたが、モデルで生計を維持していました。

この絵は、3人がフランス・ノルマンディ地域で共に過ごした1866年に描かれました。

クールベは、赤くて艶のあるロングヘアのジョーの魅力に完全に引き込まれたようで、ほぼ同じ絵を4点も描き、題名にも、彼女の名前ではなく愛称の「ジョー」をつけました。

特にこの絵は、クールベ自身が所蔵のために描いたもので、生涯誰にも売りませんでした。

では、なぜ鏡を見る様子を描いたのでしょうか。

鏡を見るというのは自分を見つめる行為です。

クールベは、ジョーが鏡を見て、自分がどれほど魅力的な女性かを自覚するよう望んだのでしょうか。

あるいは彼女の些細な日常さえも温かい視線で眺める自分の思いを伝えたかったのでしょうか。

当時、クールベは47歳、ホイッスラーは32歳、ジョーは23歳で年齢の差はあったが、彼らは信頼し合い、深い友情を分かち合っていました。

変わることのない友情はあっても、揺るがない愛はないということを証明するかのように、その後ジョーとホイッスラーは恋人関係を清算しました。


▼デザイン性が高く、インテリアとしても価値の高い「手鏡」が好評販売中です。
https://bit.ly/32NYEg2
「「手鏡」


参考文献;
東亜日報(2019/11/14)
「鏡を見る女」
https://bit.ly/376CJEa

wikipedia
ギュスターヴ・クールベ(Gustave Courbet)
https://bit.ly/32ITPVh
ジェームズ・マクニール・ホイッスラー(James Abbott McNeill Whistler)
https://bit.ly/2KjsAKA
ジョアンナ・ヒファーナン(Joanna Hiffernan/Heffernan)
https://bit.ly/2rLxkCF

手鏡
https://bit.ly/2OeMyr1