発光体の常識をぶち破る。電流で色が変わるLED

発光体の常識をぶち破る。電流で色が変わるLED
液晶ディスプレイのバックライトや照明など、
光が必要なガジェットに使われるLED。

今のLEDは、白なり赤なり緑なり、1種類の色で光ります。

「色の変わるスマート電球もあります」が、
スマート電球は中に復数の色のLEDが入っており、
各色の強弱で光を調整するしくみです。

液晶画面のバックライトも、白く光るLEDの前にカラーフィルターを置いて、
RGB(赤緑青)の光を再現しています。

次世代のディスプレイであるマイクロLEDも、
RGBの極小のLEDを一定のパターンで並べたものです。

LEDは(電球、蛍光灯、有機ELも)作られたときに決められた
1色でのみ光る素材です。

それが今までの常識でした。

■ 電流を変えると色が変わるLED
電流を変えると色が変わるLED

ACS Photonics Journalに掲載された、リーハイ大学(米国)、
ウェストチェスター大学 (米国)、大阪大学(日本)、
アムステルダム大学(オランダ)による論文では、
レアアースのユウロピウムと窒化ガリウムを組み合わせたLEDを使い、
電流の比率(レシオ)と強さを変えることで赤/緑/青と
光の色を変えられる実験が紹介されています。

論文段階のため、製品化はしばらく先ですが、
色の変わるスマート電球を1種類のLEDだけで作れるなら、
コストが下げられます。

さらに、このLEDでマイクロLEDディスプレイが作られたら、
解像度を劇的(単純に考えて3倍)に引き上げられるところが魅力です。

テレビやスマートフォンの解像度は今でも十分です。

しかし、カメラのファインダーやVRゴーグルは、
この技術を利用できれば超美麗な映像を手に入れられそうです。

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参考文献
GIZMODO(2019/5/27)
https://bit.ly/2K7UES1

ACS Photonics Journal
https://bit.ly/30S7lqf

Wikipedia;
LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)
https://bit.ly/2GB4j3o
LED照明
https://bit.ly/2BGtBdM